20代・30代前半の若い社員が会社で【板挟み】になった時の対処法
新入社員や若手社員(20代・30代)が抱える「職場の人間関係」問題で、もっとも頭を悩ませるのが、「板挟み状態」ではないでしょうか。
例えば、
- ある時、自分のチーム(仮にチームXとします)で新しい企画を進めることになった。
- しかしながら、この企画を進めるうえで、別の部署Aに協力を仰がなくてはならない。
- 一方で、部署Aの人たちはあまりこの企画に前向きではない。
- そんな中、(残念ながら)自分が部署Aとの調整の窓口に任命されてしまった。
- 部署AのリーダーBさんにに時間をもらって、新しい企画に対する理解を得ようとしても、協力してくれそうにない。
- 味方であるはずの上司や、チームXのメンバーに「相手が聞き入れてくれない」と報告・相談しても、「説得・調整してこい」と言われる。
こういった、組織 対 組織の議論(や軋轢)に巻き込まれ、調整・折衝しなくてはならなくなった時って、新入社員や若手社員にとっては苦痛でしかありません。
なぜならば、20代や30代前半の若い人は一般的に社内で権力を持ち合わせておらず、立場上弱いためです。
要は相手に舐められることも多いからです。
まずはこの「自分は立場上、舐められやすいのだ」という事実を受け入れたうえで、自分の主張を聞き入れてもらうための方法をご紹介します。
新入社員や若手社員が、会社で【板挟み】になった時の対処法:
上長(偉い人)の名前を借りる。
一つめは、「偉い人の名前を借りて自分が通すべき主張を聞き入れてもらう」作戦です。
新入社員や若手社員は、立場上相手に押し切られてしまうことがあるので、偉い人の「権威」を借りるのです。
例えば、自分の部署と、一時的に対立している部署のBさんとの調整役になったときを例に挙げてみましょう。
その時は、
「僕、個人的にはBさんのおっしゃる通りだと思います。ただ、うちの部長もなかなか頑固で…」
と言うような形で、相手に共感を示しつつも、偉い人(この例では部長)の名前を出すのです。
このように、「自分個人があなたの意見に反対しているのではないですよ」とアピールしつつ、こちらの意見を聞き入れてもらいやすくするために、偉い人の名前を借りましょう。
「ゴールは一緒である」ことを強調しつつ、自分のプロフェッショナルをアピールする。
2つ目は、
「私とあなたは仲間なんだ」ということ
「自分はチームXの代表で、チームXが専門とする分野のスペシャリストの一人なんだ」
というスタンスを強調する方法です。
例えば、
Bさんのおっしゃることは最もです!
一方で、Bさんもご存じの通り、今のうちの会社って、新しい企画が必要な状況じゃないですか?それを改善するために、うちのチームXとしては、今回の企画を推し進める必要があると考えています。
どうかご協力をお願いしたい次第です。
というように、自分とあなたは同じゴールに目指しているんだ、ということを伝えたうえで、
自分が所属するチームXは、そのスキルを活かして今回の企画を進めている、というように伝えるのです。
仮に、対立するチームAのBさんが、チームXの分野に詳しく、反論されるケースもあるでしょう。
いやいや、俺も異動する前はチームXにいたことがあるからわかるけれど、そんな企画をやったって、絶対うまく行かないよ!
そんなときには、Bさんの意見をしっかりと受け止めつつ、
最新の状況では違うんですよ!
と、「現在は」状況が変わっているんだ、と伝えれば問題ありません。
それでもだめなら上司を引っ張り出す。
これまでご紹介した方法を使っても、部署AのBさんを説得できない場合は、改めて上司に報告し、協力を仰ぎましょう。
例えば、
いや~・・・私の力不足で・・・
ぜひ、部長がBさんを説得なさるスキルを勉強させてください!
このように、お願いしてみましょう。
(ここまで素直にお願いをしても協力してくれない場合は、上司の上司に報告せざるを得ませんね。)
また、上司に報告する際には、「メール」および「口頭」で報告しましょう。
メールで報告する理由は、「自分は報告した」という事実を記録に残しておくためです。(「俺は聞いていない!」を防ぐためです)
また、「口頭」で報告する理由は、メールが読まれずに上司のメールボックスの中に埋もれてしまうことを避けるためです。
最後に
本日は、新入社員や若手社員が、会社で【板挟み】になった時の対処法をご紹介しました。
20代・30代ならではの悩みってあるものです。
一方で、そもそも板挟みにあっているのは自分が原因ではなく、自分のチームの問題であることを理解しましょう。
一人で抱え込む必要はないのです。
自分だけの問題ではなく、自分のチームや、課題の問題ととらえるだけで、心理的負担が大きく減るはずです。