あなたはダメダメなマネジメントになっていませんか?
本日は僕が、今の会社の恩師から教えていただいた「ダメダメな会社のダメダメな上司による指示系統」についてご紹介します。(その方はすでに定年されていらっしゃいますが、僕にいろんなことを教えてくれた方です。)
こんな人におすすめの記事になっています:
- どうしてうちの会社は成果が出ないんだろう?
- うちの部下は指示待ちばかり。指示したうえに全く成果が出ていない。
- 上司からの指示が曖昧(あいまい)で、何をしていいかわからない。
本日のお題:
物語 「Aタウンの K社」
あるとき、Aタウンという街の消防署で「9/20から1週間、消防週間としよう」と決まりました。
そこで、消防週間担当課長が、Aタウンの大企業数社に対して訪問し、それぞれの企業の社長さんに「9/20から1週間、消防週間なので、気を付けてください」と訴えかけました。
Aタウンで最も大きいK社の社長は、「9/20から1週間、消防週間なので、気を付けてください」という消防署の訴えを受け、直属の部下である部長を呼びつけてこう言いました。
社長:「部長さん、9/20から1週間、消防週間なので、気を付けてください」。
これを受けて、部長は部下である課長を呼びつけて、こう言いました。
部長:「課長さん、9/20から1週間、消防週間なので、気を付けてください」
これを受けて、課長は部下である係長を呼びつけて、こう言いました。
課長:「係長さん、9/20から1週間、消防週間なので、気を付けてください」
これを受けて、係長は部下である主任を呼びつけて、こう言いました。
係長:「主任さん、9/20から1週間、消防週間なので、気を付けてください」
これを受けて、主任は部下である新入社員を呼びつけて、こう言いました。
主任:「新入社員さん、9/20から1週間、消防週間なので、気を付けてください」
そこで、新入社員さんはこう言いました。
「はい。で、具体的に何をすればよいでしょうか?」
K社の行く末が危ぶまれる
K社の偉い人たち(上司たち)は、上から降りてきた指令をそのまま部下に流しているだけです。
この場合、K社の社員は部下への指示が曖昧で雑だと言わざるを得ません。
部下が具体的に何をして良いかわからないからです。
部下に指示を出すときは、上から出された指示をそのまま伝えるだけでなく、具体的なアクションを加えて指示するべきです。
例えば、指示を出すにあたっては、
- 社長は「部長さん、9/20から1週間、消防週間なので、会社として取り組めるアクションを設定してください」と指示をだす。
- 部長さんは「課長さん、9/20から1週間、消防週間なので、会社として取り組めるアクションを設定しする必要があります。専属で担当するチームを結成し、会社で火事が起こらないようにしてください」と指示をだす。
- 課長さんは「係長さん、9/20から1週間、消防週間なので、専属で担当するチームを結成し、会社で火事が起こらないようにしたいです。現在火事が発生する可能性があるとしたら、どこが考えられるか洗い出しをしてください。」と指示を出していく。
- 係長さんは火事が発生しうる場所を洗い出し、避難経路の準備を主任に指示する。
- 主任さんは避難経路を準備し、不足してる消火器の数を確認する。
- 新入社員は消火器の追加発注をする。
といった具体的なアクションに落とし込む必要があります。
つまり、具体的なアクションに落とし込めない指示は、指示の意味をなしていないのです。
もちろん、「9/20から1週間、消防週間なので、気を付けてください」という曖昧な指示を言われただけで、具体的なアクションに落とし込むことができる人(やそういうポジション)もいると思います。
しかしながら、このK社の場合においては、社長からの指示がそのまま平社員まで下りてきてしまいました。
この物語を初めて聞いた時、僕は、「さすがにこんな会社無いだろ・・・」と思いました。
でも、「売り上げを上げろ!」とか「コストを抑えろ!」という指示を、そのまま部下に指示していませんか?
命令という形でなくとも、具体的なプランを抜きにして「みんなで頑張って売り上げを上げましょう!」とか言ったり言われたりしていませんか?
このK社の行く末が心配です。
というのが、僕が師匠から教えていただいた物語なのですが、ここからは「僕がこの物語を聞いて感じたこと」を書いてみます。
K社の未来はまだまだ明るいです。
K社の未来を楽観視する僕の考察
僕は、いわゆるマネジメントレイヤー(部下がいる立場)ではないです。
つまり「部下側」の人間です。
でも、部下側の人間だからこそ、この物語に感じ取らなくてはならない教訓が隠されているのでは、と考えています。
それは、このK社が抱える問題は、
- 社員の「部下への指示の出し方」
だけでなく、
- 部下側の「指示を受け取る力」
も課題だと思うのです。
このK社の偉い人たちは、上からの指示をそのまま下に流しているだけで、いわゆる思考停止の状態でした。
普段の業務も、きっと社長から何らかの指示のメールが来たら、そのまま部下に転送して終わりなんでしょう。
でも、指示を受け取る側も、
- 「具体的には何をしたらよいでしょうか?」
とか、
- 「つまり、○○ということで良いでしょうか? また、他に何かやるべきことはありますでしょうか?」
って聞けたはずなんですよね。
要は、指示を受けた段階で、何をしたらいいかわからない状態にしておいてはいけない、ということです。
上司からの指示が曖昧だ、と不平不満を言うのは簡単だと思うんです。
そこで、「具体的にはこういうことですよね?」って、提案して承認を取っていく。
(このK社の物語を押してくれた僕の師匠も、もしかしたらそういう想いがあったのかも・・・)
こういった考察をする中で、「やっぱり、K社はダメダメじゃないか」、と思ったりもしました。
ですが、このK社の物語においては、一番最後に登場した新入社員が唯一、上司からの指示に突っ込みを入れました。
部長から主任までできないことを、新入社員がやってのけました。
なんて優秀な新入社員でしょう!(少なくとも、K社の中では部長よりも優秀かもしれません)
K社の未来はまだまだ明るいですね!
最後に
最後まで読んでくださってありがとうございます。
今回の記事では、僕が師匠から教えていただいた「ダメダメな会社のダメダメな上司による指示系統」についてご紹介しました。
今後も、師匠から教えていただいたありがたいお話について紹介していきたいと思います。