【就活】メーカー企業の理系の仕事【製品開発以外もあるよ】
メーカー志望の就職活動中の理系の皆さんにとって、「入社後にやりたいこと」として、「製品開発(商品開発)」がとても人気です。
一方で、製品開発の他にどんな仕事があるのかわからない、というのも本音ではないでしょうか。
理系の知識を持っている皆さんには、製品開発(商品開発)以外にも、理系のロジカルシンキングや仮説検証と言ったスキルを生かせる仕事はたくさんあるはずです。
本日はメーカーでの理系のお仕事をほんの一部ご紹介します。
多くの人がイメージしやすいと思うので、今回は自動車メーカーを例に挙げてみます。
部署名は会社によって異なる場合があるので、わかりやすく「○○する仕事」といった形でご紹介します。
企業によっては、一つの部署で複数の役割を担っている場合があります。
また、そもそも今回紹介する部署が存在しない、という場合もあります。
ですので、こういう仕事もあるんだな、という程度で理解していただければよいと思います。
この記事を読んでイメージを膨らませ、企業説明会で先輩社員のお話を聞くと、仕事内容が入ってきやすくなると思います。
こんな人におすすめの記事になっています:
- 今就活中なんだけど、メーカーでは理系の知識をどんな風に生かせるんだろう?
- 僕の彼女(私の彼氏)はメーカーで理系の仕事をしているようなんだけど、いったい何をしているんだろう?
本日のお題:メーカー企業では、こんな理系の仕事があります。
(自動車の製造・販売をするメーカーの例)
今回は、Z社の新商品・自動車Aが作られるまで、どんな人たちが関わっているのか見てみましょう。
製品開発(商品開発)をする仕事
まずは、イメージが付きやすい製品開発について紹介します。
「自動車Aを開発する」ということは、「自動車Aのデザインを決めて設計図を作成し、組み立てる。」以外にも、
- 自動車Aを構成するパーツ(ハンドル・エンジン・シート・バッテリーなど)の原価計算をし、利益がとれるようにパーツを選定する。
- 自動車Aの発売日に間に合う様にスケジュールを調整し、試作サンプルの作成や、実際に問題なく走行(運転)できるかどうかテストを行う。
- 自動車Aの設計図を生産工場と一緒に確認し、どのような手順で生産すればよいのか指示を行う。
こういった仕事になります。
社内調整力・スケジュール管理・コスト感覚が求められるでしょう。
技術を開発したり、その技術の特許を取得する仕事
商品の開発以外にも、技術開発をする仕事があります。
今後、自社の自動車をもっと改良していったり、生産コストを下げていけるような技術を開発したりします。
たとえば、
- これまで、Z社で一番使用しているエンジンの燃費が 40L/kgだったのだが、エンジンを改良して50L/kgに短縮する。
- これまで、自動車の生産には非常に高価な金属Xが必須だった。そこで、Xよりも安価で丈夫なYを使用し自動車を作れるようにする。また、この金属Yを使った製法に関する特許を取得し、競合にまねされないようにする。
こういった技術の開発が考えられます。
技術を開発することでどんなメリットがあるのかを検証し、会社のノウハウを蓄積していくという仕事です。
仮説検証や、詳細なデータ分析のスキルが求められるでしょう。
製品のリスクを評価する仕事
開発した製品によってお客様に不利益を被らないか、また、法律違反でないかを確認する仕事です。
せっかく新商品の自動車を開発しても、道路交通法やその他の法律上販売してはいけないものであっては困ります。
たとえば、
- 開発した自動車Aが、法律上販売しても良いものか、法規上のリスクが無いかどうか確認する。
- 「自動車A」という製品名や、製品のキャッチコピーが、お客さんの優良誤認を招かないかどうか、確認し、問題があれば修正する。
- 開発した自動車Aが安全なもの・正確に動くものであるかどうか、安全性を評価するテストを行う。
製品に関する知識だけでなく、法律・規約の知識が求められます。
試作品レベルのサンプルを、工場で作れるようにする仕事
製品開発が作った試作品が、工場の設備で本当に作れるのかどうかを確認します。
せっかく試作品ができても、大量生産できなければ、商品として多くのお客さんに届けることができません。
たとえば、
- 現在、工場にある設備で問題なく自動車Aが生産できるかどうか確認(テスト生産)する。
- 自動車Aを効率よく生産するためにはどうしたらよいか、工場と一緒に考える。
- 設計図で指定されているバッテリーがどうしてもうまく充電できないので、代わりのものを使用できるか検証する。
実際の生産にうまく展開していけるかどうかがかかっている仕事なので、とても責任重大です。
製品の品質を管理・保証する仕事
そして、製品の品質を保証する部署です。
自動車Aの開発・生産に成功しても、自動車Aが不良品でお客様が事故にあってはいけません。
- 生産工場で自動車Aが生産時の不具合が無いかどうかを確認し、問題なく生産できていることを保証する。
- 生産した自動車Aが、問題なく走行(運転)できるものかどうか出荷前に実際にテスト走行をする。
- 万が一、自動車Aを購入したお客さんから「不良品があった!」とクレームを受けたときには、その発生原因を調査し、報告書を作成する。また、製品開発や製造工場に情報を共有し、今後同じような案件が発生しないようにする。
お客様が喜んでもらえる製品をお届けするために、開発・生産した製品の品質を守る部署です。
最後に
本日は、メーカーの理系の仕事をほんのごく一部だけ紹介させていただきました。
他にも、理系の知識を活かせるフィールドはまだまだたくさんあります。
今回の記事ですこしでも、仕事のイメージがわいた、という方がいらっしゃるとうれしいです。
他にも就活関連の記事を書いているので、ご興味がある方はぜひ参照ください。
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